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国際雲図帳(WMO刊行)に
掲載されている雲の細分類。

見た目のかたちで
特徴があるものについて、
14種類が選定されている。

「種」とは?

種(specia)は、細分類の分けかたの区分のひとつです。

個々の雲の「見た目のかたち」に着目したもので、
特徴的なものが14種類選定されています。

十種雲形(基本の10種の雲)は、「類(genera)」の分けかたを指しています。
細分類の「種(specia)」のことではないので、混同しないよう注意が必要です。

「種」の分類

雲分類の「種」は、次の14種があります。
名前のリンクをクリックすると、それぞれの雲の解説ページに飛びます。
名称/
よみかた
略号/
国際名
俗称など
関係する
十種雲形
おもな特徴
毛状雲
もうじょううん
fib
fibratus
すじ雲 巻雲
巻層雲
巻雲のうち、雲のすじがほぼまっすぐで、曲がったりこぶがついたりしていないもの。
鈎状雲
かぎじょううん
unc
uncinus
すじ雲 巻雲 巻雲のうち、雲のすじの先端が曲がったもの。釣り針やかぎ爪のような形に見える。
濃密雲
のうみつうん
spi
spissatus
巻雲 巻雲のうち、白い布きれのような形のもの。雲に厚みがあり、太陽光を遮ることも。
塔状雲
とうじょううん
cas
castellanus
巻雲
巻積雲
高積雲
層積雲
個々の雲片が垂直方向に成長し、縦長になった状態。典型では、もこもこと上にのび、城壁や「やぐら」のような形状になる。
房状雲
ふさじょううん
flo
floccus
巻雲
巻積雲
高積雲
個々の雲片が、まるで房(ポンポン)のように、丸くまとまった形のもの。縁がほつれて、尾を引くこともある。
層状雲
そうじょううん
str
stratiformis
クラウドシート 巻積雲
高積雲
層積雲
雲片が空の広い範囲を埋め尽くした状態。あまり立体感はなく、雲全体が、1枚のシートのように見える。
霧状雲
きりじょううん
neb
nebulosus
巻層雲
層雲
湯気やベールのような形のもの。輪郭がぼやけてはっきりせず、、どこからどこまで雲なのか判断しづらい。
レンズ雲
れんずぐも
len
lenticularis
さや雲、莢状雲 巻積雲
高積雲
層積雲
上空の強い風の影響を受け、レンズの断面や、アーモンド、豆のさやのような形になったもの。
断片雲
だんぺんうん
fra
fractus
蝶々雲、片積雲、
片乱雲、黒猪
こごり雲
層雲
積雲
上空の強い風によって、ちぎれたり、かき乱されたような形になったもの。形がめまぐるしく変化し、動きも早い。
扁平雲
へんぺいうん
hum
humilis
積雲 雲の高さよりも横幅のほうが長く、扁平な形のもの。典型では、コッペパンのように見える。雲底の陰影は、ほとんど目立たない。
並 雲
なみぐも
med
mediocris
すわり雲、わた雲 積雲 雲の横幅と高さは同じくらい。雲の輪郭ははっきりともくもくして、雲底の陰影ははっきりしている。
雄大雲
ゆうだいうん
con
congestus
入道雲、雄大積雲 積雲 積雲が大きく成長したもので、もくもくとそびえ立つような姿をしている。しゅう雨性の雨や雪が降ることも。発雷はない。
無毛雲
むもううん
cal
calvus
入道雲、立ち雲
積乱雲 積乱雲のうち、輪郭が毛羽立っていないもの。雄大雲に比べると、雲のもくもく感は弱い。激しい雷雨を引き起こす。
多毛雲
たもううん
cap
capilatus
積乱雲 積乱雲のうち、輪郭が毛羽立ったもの。激しい雷雨を引き起こす。

表中の「名称」は、日本語での正式名称です。

国際名は国際雲図帳に記載されている正式名称です。
この国際名はラテン語表記です。英語ではないので注意が必要です。

略号は、正式名称を簡易的に表記したもので、こちらもよく使われています。

俗称は、該当の細分類に対応すると考えられる呼び名を入れてあります。

「関係する十種雲形」は、細分類の「種」が、基本10種の雲のうち、
どの種類の雲に見られる可能性がある特徴なのかを表したものです。

たとえば毛状雲(fib)は、基本10種のうち、
巻雲(Ci)、巻層雲(Cs)で見られる特徴です。

略号を使った表記方法は、他の細分類と同じで、
「基本10種」+「種(細分類)」となります。
細分類の特徴が複数当てはまる場合は、
それらを順に列挙して、後ろにどんどんつなげていく形をとります。

【例】巻積雲(Cc)で、レンズ雲(len)の特徴が見られる場合  Cc len

十種雲形と「種」の関係

次の表は、十種雲形(基本の10種)と、
そこに現われる細分類の「種」の関係をあらわした一覧表です。
十種雲形と「種」の組み合わせで、
あり得るものについて○をつけてあります。

















毛状雲 fib
鈎状雲 unc
濃密雲 spi
塔状雲 cas
房状雲 flo
層状雲 str
霧状雲 neb
レンズ雲 len
断片雲 fra
扁平雲 hum
並 雲 med
雄大雲 con
無毛雲 cal
多毛雲 cap
雲分類の基本的な考えかた
 現在、雲の分類は1975年に世界気象機関(WMO)が刊行した、
国際雲図帳(INTERNATIONAL CLOUD ATLAS)がもとになっています。

 自然に発生するすべての雲は、大きく10種類のどれかに分類されます。
この10種類の分けかたが
類(genera)で、雲分類の基本となっています。
日本では十種雲形などと呼ばれます。

 そして、この基本の10種をもとに、
種(specia)変種(varieties)
補足雲形(supplementary features)付属雲(accessory clouds)
4つの視点から、さらに細かい分類が行われています。


genera
基本の10種類。十種雲形



specia
見た目で特徴的なかたち
変種
varieties
雲の並びかた、厚さの状態を示したもの
補足雲形
supplementary
features
部分的に現われた特徴を示したもの
付属雲
accessory
clouds
親雲のまわりにできる特徴的な雲
※注: 補足雲形と付属雲をあわせて副変種と呼ぶこともあります。

2015年10月2日最終更新
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