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雲分類の基本となる
10種類の分けかた。

一般に十種雲形と
呼ばれているもの。

類(十種雲形)とは?

対流圏(地表から高度約13kmまで)に浮かぶ雲のうち、
自然に発生したすべての雲は、
大きく10種類に分けることができます。

この10種類の分けかたが類(genera)で、
雲を分類するときの「基本」となっています。
類(genera)の分けかたは、十種雲形(※)と同じものです。

この基本の10種類をもとに、
さらに特徴的なかたちがあるときは、
オプションで細分類の名前がつけられることがあります。
※注 
雲の細分類の区分に「種(specia)」があるよ。
十種雲形と書くと、それとまぎらわしいので、
十類雲形または、十類雲級
呼んだほうが良い、という考え方もあるよ。

類(十種雲形)の種類一覧

雲分類の「類」には、次の10種があります。
名前のリンクをクリックすると、それぞれの雲の解説ページに飛びます。
名 称・
よみかた
略号・
国際名
俗称など 記 号
巻雲
けんうん
Ci
Cirrus
すじぐも
シーラス、白簀雲、羽根雲、
真綿雲、つりばり雲、馬尾雲
巻積雲
けんせきうん
Cc
Cirrocumulus
いわしぐも・うろこぐも
まだら雲、しわ雲、あばた雲、
泡雲、ちぢみ雲、かすり雲、
こっぱ雲、貝場雲、小河原雲
巻層雲
けんそううん
Cs
Cirrostratus
うすぐも
水まさ雲
高積雲
こうせきうん
Ac
Altocumulus
ひつじぐも・むらぐも
かわらけ雲、石垣雲、だんだら雲
雁の腹雲、さば雲
高層雲
こうそううん
As
Altostratus
おぼろぐも
乱層雲
らんそううん
Ns
Nimbostratus
あまぐも・ゆきぐも
陰雲、五月雲
層積雲
そうせきうん
Sc
Stratocumulus
くもりぐも・かさばりぐも
うね雲、寝雲
層雲
そううん
St
Stratus
きりぐも
横雲、蛇雲、かすみ雲
積雲
せきうん
Cu
Cumulus
わたぐも・つみぐも
すわり雲、凍雲、浮島雲、
入道雲、太郎雲
積乱雲
せきらんうん
Cb
Cumulonimbus
かみなりぐも
立ち雲、入道雲、らいさま、夕立雲、
おに雲、太郎雲、朝顔雲、傘鉾雲
表中にある名称は、日本語での正式名称です。

また、国際名は国際雲図帳に記載されている正式名称です。
この国際名はラテン語表記です。英語ではないので注意が必要です。

略号は、正式名称を簡易的に表記したもので、こちらもよく使われています。

俗称は、雲の「あだ名」のようなものです。
太字で記したものが、代表的な俗称で、ふつうに使われている呼び名です。

小さな文字で列記してあるものは、それ以外の呼び名です。
比較的知名度の低いもの、特徴的な雲に対して使われているもの、
地域限定で使われているものなどを入れてあります。

記号は、十種雲形を記号で記す場合に使われるものです。
日本ではあまり使われていませんが、国際雲図帳には記載されています。

類(十種雲形)の名前

 類(十種雲形)の名前は、よく似ていて紛らわしいように感じますが、
その命名方法はとてもシンプルで、合理的なものになっています。
名前の漢字には共通する雲の特徴がこめられています。

この意味を知ることで、雲の名前を覚えやすくなるだけではなく、
名前を見ただけで、ある程度の特徴を思い浮かべることが
できるようになっています。
着目点 特 徴 日本名 国際名
雲の
浮かぶ
高さ
高度5000〜13000m
高度2000〜7000m alto-
高度2000m以下
雲の
かたち
すじ・繊維状 cirrus
cirro-(※)
もくもくと上へのびる cumulus
cumulo-
水平にべたっと広がる stratus
strato-
降水の
有無
降水あり nimbus
nimbo-
ふつう降水はない

※注 
巻積雲や巻層雲に使われるcirro-は、
本来は巻雲を意味するcirrusから変化したものだよ。
だけど、実用上は、巻雲と同じような高度(上層)に
発生する雲と読みかえても大丈夫だよ。

類(十種雲形)と雲の浮かぶ高さ

 十種雲形に登場する10の雲の種類は、雲の浮かぶ高さに応じて、
大きく上層雲、中層雲、下層雲、対流雲の4つのグループに分けることもあります。
雲の浮かぶ高さは、緯度によって若干ずれがあるため、
熱帯域(Tropical Regions)、温帯域(Temperate Regions)、極域(Polar Regions)の
3つに分けて記されます。このホームページ内では、特に断りがない限り、
日本が属する温帯域について書きたいと思います。

上層雲(high level cloud)は、
高度5000〜13000m(熱帯:6000〜18000m、極域:3000〜8000m)付近に
浮かぶグループです。巻雲巻積雲巻層雲の3つがこれに該当します。

中層雲(middle level cloud)は、
高度2000〜7000m(熱帯:2000〜8000m、極域:2000〜4000m)付近に
浮かぶグループです。高積雲高層雲乱層雲の3つがこれに該当します。
ただし、ぶあつい高層雲では、雲頂が高度7000mを超えることがしばしばです。
乱層雲では、雲頂が高度7000m以上、雲底が2000m以下になることがしばしばです。

下層雲(low level cloud)は、
高度2000m以下(熱帯:2000m以下、極域:2000m以下)
浮かぶグループです。層積雲層雲の2つがこれに該当します。
層雲は、土地の起伏のある場所では、雲底が地表にまで達することもあります。

対流雲(convection cloud)は、対流によって発生する雲で、
発達するととても背が高くなります。
積雲積乱雲の2つがこれに該当します。
従来、積雲、積乱雲は、下層雲に含められていましたが、
今は別枠として扱われることが多くなりました。

高 度 (m) −−−−−−−−対流圏界面−−−−−−−−
13000
12000
11000
10000
9000
8000
7000
6000
5000
4000
3000
2000
1000
500
地表付近
巻雲
巻積雲
巻層雲
高積雲
高層雲
乱層雲
層積雲
層雲 積雲 積乱雲
上層雲
high level
cloud
中層雲
middle level
cloud
下層雲
low level
cloud
対流雲
convection
cloud

雲分類の基本的な考えかた
 現在、雲の分類は1975年に世界気象機関(WMO)が刊行した、
国際雲図帳(INTERNATIONAL CLOUD ATLAS)がもとになっています。

 自然に発生するすべての雲は、大きく10種類のどれかに分類されます。
この10種類の分けかたが
類(genera)で、雲分類の基本となっています。
日本では十種雲形などと呼ばれます。

 そして、この基本の10種をもとに、
種(specia)変種(varieties)
補足雲形(supplementary features)付属雲(accessory clouds)
4つの視点から、さらに細かい分類が行われています。


genera
基本の10種類。十種雲形



specia
見た目で特徴的なかたち
変種
varieties
雲の並びかた、厚さの状態を示したもの
補足雲形
supplementary
features
部分的に現われた特徴を示したもの
付属雲
accessory
clouds
親雲のまわりにできる特徴的な雲
※注: 補足雲形と付属雲をあわせて副変種と呼ぶこともあります。
詳しくはこちら(作成中)をご覧くださいね。


2015年10月6日最終更新
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