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☆わぴちゃんのブログ☆
草花・昆虫、雲の話題など、
「身近な自然の小さな発見」を
テーマに頑張ってます☆★

層雲【そううん】

俗 称 きり雲
英 名 
--
国際通用名 Stratus (略号:St)

発生高度 2,000m以下(下層雲)
構成粒子  
※ふつうは水滴。ごく低温下で氷晶
わぴちゃん流
遭遇率
関連する
現象など
   
※しばしば霧雨や霧雪をもたらす
※氷晶による層雲ではハロが出ることも。
色あい 白色〜灰色/陰影はあまり目立たない
形 状 湯気のような姿。動きや形の変化が早い
おもな
出現条件
悪天時、山沿いではふつうに見られる
乱層雲に覆われているとき
晴れた日の早朝 など



断片雲 霧状雲
変 種 半透明雲 不透明雲 波状雲
副変種 降水雲
とても低い空に出るもやもやっとした雲です。
層雲が地上に届くと霧となります。


【写真1】高度数mのところに発生した層雲(2005年11月25日 茨城県五霞町)


層雲は山間部でみられやすい雲の1つで、
天気の悪い日、山肌をもくもくとのぼる湯気のような雲として
発生することもあります。

登山家の間で「ガス」と呼ばれる白い霧は
10種雲形では層雲になります。


【写真2】山際をモヤモヤとたちのぼる層雲(2006年12月29日・宮城県本吉町)


【写真3】山腹をたちのぼる層雲(2009年6月28日神奈川県伊勢原市)


【写真4】山腹が薄い層雲で煙っている(2009年3月6日宮城県川崎町)



【写真5】山頂に打ち寄せた層雲(2009年3月5日山形県山形市)


また、天気の悪い日、山腹付近を細長い層雲が横一列に並ぶこともあり、
これを「
山かつら」または「大蛇雲」と言います。
山かつらはおおむね、悪天を告げる雲とされています。


【写真6】山かつら(2009年3月6日宮城県白石市)
※助手席サイドから撮影


【写真7】写真6の横に長い層雲の端っこ(2009年3月6日宮城県白石市)



山かつらのような帯状の層雲は
平野部でも天気の回復時などに
見ることができるよ。


【写真8】雨あがりの帯状の層雲(2009年6月1日茨城県坂東市)



地上に届かなくても、高度数十メートル程度の高さに出現することがあり、
高層ビルの上層階を隠してしまうこともあります。

【写真9】乱層雲の下を埋め尽くす層雲(2007年10月14日 東京都千代田区)

雨降りの日、空がどんよりと見えるのは、
乱層雲の下に低く垂れ込めた
層雲のしわざだよ(>ω<。)

層雲は雲底がとても低いので、どんよりと重苦しい空になります。
雨上がり前には、今までびっしり垂れ込めていた層雲が少なくなり、
すき間がたくさんできるためにちぎれ雲となって流れることがあります。
長い間雨を降らせたどんより空にちぎれ雲が見えるようになると、
雨上がりが近い証拠です。

逆に、高曇りの空にちぎれ雲が飛び始め、次第にその数が増えてくると、
お互いにくっつきあい、どんより空を形成しながら雨降りの天気に移行します。

なお、層雲が消える直前には霧虹の出ることがあります。
層雲が晴れてくるとき、雲に覆われていても、
太陽の輪郭が比較的はっきりとしているのが特徴です。


【写真10】夏の朝の層雲(2005年7月15日・千葉県野田市)

北海道の太平洋側〜関東地方にかけて、
北東の風が吹くと、低い層雲が空を覆って、暗い曇り空となります。
この雲は脊梁山脈・関東山地の山々よりも低いところに
出現しているので山を越えられません。
そのため、日本海側や東海地方より西ではからっと晴れていたりします。


2014年6月6日最終更新
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