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草花・昆虫、雲の話題など、
「身近な自然の小さな発見」を
テーマに頑張ってます☆★


太陽などの光が
空気中の氷晶にぶつかり、
屈折・反射してできた
光の円弧の総称
ハロとは?
ハロ(halo)は、氷晶に太陽や月の光があたり、
光が屈折・反射した結果つくりだされる光の現象を総称したものです。


【図1】太陽側の空に現れるハロの位置関係を示した図
※図は概略図です。精密な計算結果によるものではありません。


 氷晶のかたちや、浮かびかた、氷晶に当たった光がどういう経路をたどるのかなど、メカニズムによって、たくさんの種類が存在します。

多くのハロが、白っぽい光の円弧として観察されますが、種類によっては、虹のように鮮やかな色のグラデーションができるものもあります。

また、同じ種類のハロでも、太陽高度で、その円弧の形状や出現位置が変わってくるものもあります。

ハロの中には、太陽と反対側の空に出現するものもあります。

【図2】空全体におけるハロの位置関係を示した図
図は天頂(空のてっぺん)を中心にして魚眼レンズで写したイメージです。
概略図で、精密な計算結果によるものではありません。


ハロの種類一覧

次の表は、ハロの種類をまとめたものです。
名称は一般的な日本名と英名を併記してあります。
日本名は、書籍によって表記にばらつきがありますが、
比較的浸透していると思われるものを1つ選び、
それ以外のものは「俗称など」として扱いました。
なお、浸透している呼び名でも、直訳に近いカタカナ名は
俗称扱いにしたものもあります。

名前のリンクをクリックすると、それぞれの現象の解説ページに飛びます。
名称/
英語名
俗称など 備  考
内暈
22 halo
22度ハロ、日暈、
太陽が暈をかぶる
太陽を中心とした円。視半径約22度
破れがさ…断片的なもの
月暈
lunar halo
22度ハロ、
月が暈をかぶる
月を中心とした円。視半径約22度
外暈
46 halo
46度ハロ 太陽を中心とした円。視半径約46度
幻日
parhelion
sun dogs
小日(こひ、こび)、
偽りの太陽
太陽の左右、視半径約22度。虹模様の光塊
複数形:parhelia
幻月
paraselene
-- 月の左右、視半径約22度。虹模様の光塊
複数形:paraselenae
44度幻日※1
44 parhelia
-- 太陽の左右、視半径44度の位置にできる
上端接弧
upper tangent arc
上部タンジェントアーク 視半径約22度。
太陽の上方、内暈の上端に接する弧
下端接弧
lower tangent arc
下部タンジェントアーク 視半径約22度。
太陽の下方、内暈の下端に接する弧
外接ハロ
circumscribed halo
楕円環、外接環 上端接弧と下端接弧がつながった状態
天頂環
circumzenithal arc
環天頂アーク、逆さ虹
環天頂弧、天頂弧
太陽の上方、視半径約46度。
ふつう鮮やかな虹模様
カーンアーク※1
kern arc
-- 天頂を中心にした円。
水平環
circumhorizontal arc
水平弧、
環水平アーク
太陽の下方、視半径約46度。
ふつう鮮やかな虹模様
幻日環
parhelic circle
-- 太陽、幻日、向日点を通り、空を1周する円
幻月環
paraselenic circle
-- 月、幻日、向日点を通り、空を1周する円
ブルースポット※1
bluespot
-- 幻日環の一部(向日点付近)が青く色づく
120度幻日
120 parhelia
120度光点 幻日環の軌道上、視半径約120度
夜間、幻月環の軌道上にできることも
向日
anthelion
反対幻日 向日点にできる白い点
上部ラテラルアークsupralateral arc 接線弧、傍切弧
視半径約46度で、外暈の上部に接する位置に出現する。ふつう、鮮やかな虹模様
下部ラテラルアーク
infralateral arc
接線弧、傍切弧 視半径約46度で、外暈の下部に接する位置に出現する。ふつう、鮮やかな虹模様
パリーアーク
parry arc
パリーの弧 弧の形状による細分(A):
(A-1)sunvex型(サンベックス型)、
(A-2)suncave型(サンケーブ型)
出現位置による細分(B):
(B-1)上部パリーアーク
(B-2)下部パリーアーク
ローウィッツアーク
lowitz arc
ローウィッツ弧、
内がさ傍切弧
弧の形状による細分:
(1)上部ローウィッツアーク(upper-)、
(2)中部ローウィッツアーク(middle-)、
(3)下部ローウィッツアーク(lower-)
太陽柱
sun pillar
サンピラー 太陽光が、上下に細長く伸びた状態
月柱
moon pillar
月光柱、
ムーンピラー
月光が、上下に細長く伸びた状態
金星の光柱※1
venus pillars
-- 金星の光が、上下に細長く伸びた状態
光柱
light pillar
ライトピラー 照明等の光が、上下に細長く伸びた状態。
漁火光柱…漁火が光源の場合
向日アーク
anthelic arcs
反対幻日弧 形状などによる細分:
(1)ヘースティングスアーク(hastings arc)
(2)ウェーゲナーアーク(wegener arc)、
(3)トリッカーアーク(tricker arc)、
(4)ディヒューズアーク(diffuse arcs)
モイラネンアーク
molianen arc※1
-- 太陽と上端接弧の間にできるV字の弧。
太陽アーク
heliac arc
-- 太陽を×字に貫く弧

(※)…適切な日本名が存在せず、便宜的な呼び名をあてているもの。


地平線下にできるハロ

ハロの中には、地平線よりも低い位置に出現するものもあります。
これらは、平坦な土地で見ることは難しいのですが、
航空機の窓から、または、山間部の高所から
見下ろすような形になったとき、観察できることがあります。

名前のリンクをクリックすると、それぞれの現象の解説ページに飛びます。

名称/
英語名
特徴など
映日
subsun
太陽の下方、地平線下の位置に現われる。
とてもまぶしい光の塊。
映幻日
subparhelia
映日の左右に現われる光の塊。
地上の幻日に対応する
映幻日環
subparhelic circle
映日、映幻日を貫く白い光の弧。
地上の幻日環に対応する
映環天頂アーク※1
subcircumzenithal arc
地平線下のハロで、
地上の天頂環に対応する
※1…適切な日本名が存在せず、便宜的な呼び名をあてているもの。



その他のハロ

その他、特殊なメカニズムで発生するハロや
詳細不明なものを以下にリストアップしました。

名前のリンクをクリックすると、それぞれの現象の解説ページに飛びます。
名称/
英語名
特徴など
楕円ハロ※1
elliptical halo
太陽や月のすぐ近くに出る縦長の楕円形のハロ。視半径のちがいでシュレジンガーの暈、ヒシンクの暈と区別する。
ピラミッド型氷晶ハロ※1
pyramidal crystal halos
ピラミッド型(20面体)の氷晶によるハロ。
9度ハロ(9 halo)が比較的出現頻度が高い。他にも、視半径18度、20度、23度、24度、35度などに出現するものが知られる。
水平暈
ground halo
広範囲に降りた霜の結晶、雪の表面霜などによってできるハロ。
90度幻日
90 parhelia
幻日環の軌道上、視半径90度の位置にできる白っぽい点。ただし、詳細は不明。
※1…適切な日本名が存在せず、便宜的な呼び名をあてているもの。


大気現象の種類と記号(関連するもの)
日のかさ
solar halo
日中、太陽光がつくりだすハロ現象
月のかさ
lunar halo
夜間、月光がつくりだすハロ現象

2016年5月28日最終更新
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