トップページ雲と空のWeb図鑑上端接弧(upper tangent arc)

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草花・昆虫、雲の話題など、
「身近な自然の小さな発見」を
テーマに頑張ってます☆★


上端接弧【じょうたんせっこ】

別名上部タンジェントアーク
英名 upper tangent arc
わぴちゃん流遭遇率・・・★★☆☆☆


22度ハロ(内がさ)の上端に
接するように見られる白いの「弧」。
太陽高度によって弧のそり具合が変化する。
22度ハロ(内がさ)が出ている時、
円の上端に接するように白い弧が見えることがあります。

それを
上端接弧(upper tangent arc)または、
上部タンジェントアークと言います。




この上端接弧は、太陽高度によって弧の形状が異なります。
日の出、日没付近の太陽高度が低い時は、太陽に向かって凸、
つまり、アルファベットのVのような形になります。
一方で、太陽高度が高くなるほど、弧の反り具合が緩やかになります。


【写真1】内がさの上部に接するように出る(2010年5月5日石川県金沢市)

太陽高度が高い時間帯では、太陽に凹の弧になります。
その場合は、内がさよりもゆるやかな曲率で
内がさを覆うような格好になります。

顕著な場合は、下端接弧からのびた弧とつながって、
楕円環を形成することもあります。


【写真2】太陽高度が高いと楕円環になる(2009年3月5日福島県猪苗代町)


実際には、あまり弧がはっきりせず、
内がさの上部が明るくて、何か線が
重なっているなぁ、という感じのものが多いよ。

上端接弧の弧の形状がはっきりと肉眼で確認できるような場合は、
さまざまな種類のハロが出現することが多いです。
以下の写真3、写真4は、複数のハロが同時に出ていますが、
いずれも、上端接弧の弧の形がはっきりしています。


【写真3】上は天頂環、下が上端接弧(2006年12月31日栃木県宇都宮市)


写真3は、天頂環がひときわ鮮やかな日でした。
上側の下に凸の鮮明な虹色の弧が天頂環で、それに接するように、
大きな円を描いているのが、上部ラテラルアークです。
天頂環と上部ラテラルアークは、おおむね46度ハロに接するように出ます。

そして、写真で下方に見える下に凸のややうすい弧が上端接弧です。
また、上端接弧に接するように円を描いているのが、22度ハロです。



【写真4】上端接弧とパリーアーク(2010年6月25日茨城県坂東市)

写真4は月に出た夜のハロです。まず、月のまわりに円形の22度ハロがあります。
そして、その上端に接するように月に向かって凸の上端接弧があります。
さらに、上端接弧にふたをするようなパリーアークと呼ばれるアークが出ています。
もうひとつ、月の左側に幻月も出ています。
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