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☆わぴちゃんのブログ☆
草花・昆虫、雲の話題など、
「身近な自然の小さな発見」を
テーマに頑張ってます☆★

蒸気霧【じょうきぎり】

俗称 川霧/湖沼霧/けあらし等
英名 steam fog
わぴちゃん流遭遇率・・・
   (夏季)☆☆☆☆☆ 
   (冬季)★★★☆☆

初冬のころ、相対的に温かい水面の上に
冷たい空気が流れ込んで発生する
湯気のような霧。河川や湖沼でよく見られる。
ひとくちに霧(fog)と言っても、発生要因によって
いくつかの種類に分類されています。

ここで紹介する
蒸気霧(steam fog)はそのひとつで、
相対的に温かい水面の上に、
冷たい空気が流れ込んできたときに発生します。

イメージとしては、ホットコーヒーの上にできる湯気と
同じメカニズムと考えると分かりやすいと思います。

実際の自然界では、河川や湖沼の水面上に
まるで湯気が立ちのぼるような形で発生します。


冬の朝のキンキンに
冷え込んだ空気と比べれば、
「水温が高め」ということなんだ。
だから、川や湖の水をさわっても
体感的にはかなり冷たいよ。

これは、初冬に多く、まだ比較的水温が高い時期に、
強い冷え込みが起こると発生します。

しかし、季節が進んで、水温が低くなると、あまり見られなくなっていきます。

発生場所別に、河川に発生するものを
川霧(river fog)
湖や沼などに発生するものは
湖沼霧と呼ぶこともあります。

水面の規模は特に関係ないようで、
小さな用水路やちょっとしたため池にも見られます。


【写真1】菅生沼に発生した大規模な湖霧(2009年11月1日 茨城県常総市)


【写真2】農業用水路に発生した川霧(2010年11月16日茨城県境町)



【写真3】小川に発生した川霧(2010年11月25日茨城県古河市)


【写真4】利根川水面に発生した川霧(2010年11月16日茨城県境町)

広大な河川敷を持つ大規模河川では、ときに、
堤防と堤防の間の河川敷の部分に霧がたまって
まるで、霧の海のような幻想的な光景になることもあります。

これは、川面からの川霧と、河川敷の部分から発生した放射霧が
混合されてできているものと考えられます。


【写真5】堤防内に霧がたまって海のように…(2009年11月10日茨城県坂東市)

蒸気霧は河川や湖沼の周辺にだけ発生するよ。
だから運転していると突然深い霧に包まれて
視界が悪くなることがあるので気をつけてね。


海岸近くでは、冷え込んだ朝に、
海面から湯気がのぼって見えることがあります。
これも蒸気霧の一種で、
けあらしと呼ばれています。

けあらしについてはこちらをご覧ください

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