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トップページ天気のはなし細分類(種)扁平雲
   
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雲の高さよりも横幅のほうが長く、平たい形のもの。
雲底の陰影は、ほとんど目立たない
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扁平雲の全体的なお話
積雲に対してのみ使われる細分類(種)のひとつです。積雲は上昇気流によってもくもくと上に成長する雲で、その成長具合によって見た目の形や性質が変わってきます。

積雲の場合、その成長段階に応じて、細分類(種)で、扁平雲、並雲、雄大雲と区別されています。そのうち扁平雲は、扁平という名前のとおりに雲に高さが無く、横長で平たい形をしたものを言います。積雲の発生初期によく見られる形です。

雲の輪郭は鮮明で、底面は平らで高さはだいたい揃っています。雲底の陰影はほとんど無いか、わずかに見られる程度です。

雨や雪を降らせることはありません。

積雲の扁平雲(Cumulus humilis)という名前は1907年、Vincentによって提唱されました。また日本では古くは淡積雲や低積雲などとも呼ばれていました。
日本名
扁平雲
へんぺいうん
国際名
humilis hum
語 源
humilis
ラテン語で小サイズ
または地面近くの意味
別 名 座り雲
わたぐも(総称)
晴積雲(総称)
淡積雲(旧名)
低積雲(旧名)
十種雲形
との関連
巻 雲
巻積雲
巻層雲
高積雲
高層雲
乱層雲
層積雲
層 雲
積 雲
積乱雲
積雲・積乱雲の成長段階と雲の名前
積雲の名前は、成長段階によって
扁平雲(humilis)並雲(mediocris)雄大雲(congestus)
名前が変わっていきます。

扁平雲や並雲の段階では雨を降らせることはありませんが、
発達した雄大雲は、シャワーのような雨を降らせることがあります。

雄大雲がさらに発達して雷が鳴るようになると、
積雲から積乱雲へと雲形が変わります。

  扁平雲は、いわば
「子どもの積雲」という感じだね
各雲形ごとの説明
積雲の扁平雲(Cumulus humilis:Cu hum

積雲の扁平雲は、高さよりも横幅のほうが長く、
平らで横に長い形をしています。
雲はふつう白色で、陰影は無いか、わずかに見られます。
もし雲の高さと横幅が同じくらいであれば並雲(mediocris)とします。

雲の輪郭はくっきりしていて、
成長するにつれ、次第にもくもく感が出てきます。

ただ、 雲が横にかなり大きく広がっているような場合や、
レンズ雲やロール雲の特徴がでているときは
積雲ではなく層積雲の可能性が高いと考えられます。

扁平雲、並雲ともに、晴天時によく見られる雲です。
雲が多数出ているときは、扁平雲と並雲が
混在していることも珍しくありません。

雲底は平らで、ふつう高さは揃っています。
ただ遠近効果(遠くのものほど小さく見えるという視覚効果)の
影響を受けるため、遠くの雲ほど低く見えます。
扁平雲のバリエーション
曇りバブル(雲の前段階)

地面付近の空気は 日射によって暖められると軽くなり、
まるで熱気球のようにぷかぷかと上昇していきます。

空気は上昇すると冷たくなり、
やがて中に含まれていた水蒸気が
小さな水滴となって漂いはじめます。

この小さな水滴が大量に集まり、
目に見えるようになったものが雲です。

曇りバブル(cloudy bubble)は、小さな水滴の量が増え、
次第に「白いもやもや」という形で、
目に見えるようになってきた状態です。
いわば「雲の前段階」で、まだ水滴の密度が低く、
雲には、なりきれていません。

さらに水滴の密度が高くなると、
曇りバブルから積雲へと姿を変えます。
2023年5月28日最終更新

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