大気現象は大きく次の4つに分けられます。 おもに関係するもの おもな現象の例 大気水象 hydrometeors 水 雪氷現象、降水現象、 霧、露 など 大気光象 photometeors 光 ハロ、光環、彩雲、 虹、薄明光線 など 大気じん象 lithometeors ちりやほこりなど 乾燥した微粒子 煙霧、黄砂、風じん、 降灰、じん旋風 など 大気電気象 electrometeors 大気中の電気 雷、エルモ火 など 大気光象(photometeors)は、 大気現象のうち、光が関係する現象をまとめたものです。 大気光象は、光の現象なので、ふつう太陽や月、星、街明かりなど 光源(光の発生源)が存在します。 これらから発せられた光は、何も無ければ まっすぐそのままわたしたちの目に届きます。 しかし光が空気の中を通ってわたしたちの目に届くまでの間に、 さまざまな「光学的な変化」を生じることがあります。 (例)空気中の微粒子(水滴やチリなど)にぶつかる →光の道筋が曲げられる(屈折、反射、散乱、回折) →光が色ごとに振り分けられる(分光) (例)性質のちがう空気(例:暖気と寒気)の境界を通過 →境界部分で光の道筋が曲げられる(屈折) その結果、雲や空が色づいたり、 「さまざまな色やかたちの光」が現れたりします。 また蜃気楼のように、姿かたちが 実物とはちがって見えることもあります。 これらを総称して大気光象と言います。 大気光象に関する資料集 ※ページ作成中 太陽と月の光について 光の種類と波長 光の基本性質 屈折 反射と散乱 回折 干渉 参考文献など
調べたい項目のアイコンをクリックすると、 それぞれの解説ページに飛びます。 かさ(ハロ)に関する現象 内がさ、幻日、天頂環、幻日環、太陽柱など 虹に関する現象 主虹、副虹、過剰虹、白虹、露虹など ※作成中/虹(旧ページ) 彩雲・光環に関する現象 日光環、月光環、花粉光環、ビショップ環など 蜃気楼に関する現象 逃げ水、浮島、変形太陽など ※作成中 薄明光線(光や影のすじ)、影に関する現象 天使のはしご、反薄明光線など ※作成中 朝や夕方の空の色づきに関する現象 朝焼け、夕焼け、地球影など ※作成中 上記のどれにも当てはまらない現象 ブロッケン現象、稲田の後光など ※作成中
国際雲図帳では、大気現象に関する記号も定められており、 その中には大気光象に関するものもあります。 以下に、国際雲図帳に記載がある大気光象の記号を紹介します。 日のかさ solar halo 日中、太陽光がつくりだすハロ現象。 氷晶による光の屈折・反射が原因 月のかさ lunar halo 夜間、月光がつくりだすハロ現象 氷晶による光の屈折・反射が原因 虹 rainbow 雨粒などの水滴によってできる カラフルな光のアーチ 霧虹 fog bow 霧粒によってできる白っぽい光のアーチ 彩雲 irisation on cloud 太陽や月の近くにある雲が さまざまな色に不規則に彩られる 日光環 solar corona 日中、太陽のまわりにできる光環。 雲や花粉などによる光が回折が原因 月光環 lunar corona 夜間、月のまわりにできる光環。 雲や花粉などによる光が回折が原因 ビショップ環 bishop's ring 火山噴出物が原因でできる 太陽や月のまわりの光環 蜃気楼 mirage 遠くのものがゆがんだり、 のびあがったりして見える現象 ブロッケン現象 glory 霧や雲に自分の影が投影される現象。 しばしば影のまわりに虹の輪ができる