半透明雲の全体的なお話
細分類(変種)のうち、雲の厚さに注目したものに半透明雲と不透明雲の2つがあります。これらは高積雲、高層雲、層積雲、層雲の4つの雲形に対して使われます。
そのうち半透明雲は雲が比較的薄く、雲を通して太陽や月が透けて見える状態です。とても低い位置にできる層雲の場合、雲越しに向こう側の景色がぼんやりと透けて見えます。不透明雲はこちらをご覧ください。
ときに青空が透けて見えることがあり、その場合、雲が青みがかったような色に見えます。
高積雲や高層雲、層雲の半透明雲では、太陽や月の周りにしばしば光環(corona)が現れます。
高積雲の半透明雲うち、非常に薄く、ひび割れたような状態になったものを亀甲高積雲といいます。
真上の空にある層雲の半透明雲は、高層雲のそれとよく似ていますが、雲越しに見える太陽の様子が異なります。太陽の輪郭がぼやけていれば高層雲、輪郭がくっきりしていれば層雲です。
translucidusが雲の名前として登場したのは1926年です。その後、高積雲と層積雲にも適用され、国際雲図帳1930年版では高積雲、高層雲、層積雲の3つの雲形に対する亜類(sub-genera)として位置づけられました。
1950年には層雲にも使われるようになり、現在は高積雲、高層雲、層積雲、層雲の4つの雲形に対する変種(varieties)となっています。
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日本名 |
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国際名 |
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語 源 |
translucidus |
ラテン語で薄い、
透けて見えるの意味 |
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別 名 |
高積雲の半透明雲 |
透光高積雲(旧名)
半透明高積雲(旧名) |
薄くひび割れた高積雲 |
亀甲高積雲
亀甲状高積雲 |
高層雲の半透明雲 |
おぼろ雲
薄幕高層雲(旧名)
透光高層雲(旧名)
半透明高層雲(旧名) |
層積雲の半透明雲 |
透光層積雲(旧名) |
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十種雲形
との関連
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巻 雲 |
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巻積雲 |
− |
巻層雲 |
− |
高積雲 |
○ |
高層雲 |
○ |
乱層雲 |
− |
層積雲 |
○ |
層 雲 |
○ |
積 雲 |
− |
積乱雲 |
− |
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