並雲の全体的なお話
積雲に対してのみ使われる細分類(種)のひとつで、雲の横幅と高さがだいたい同じくらいのものを言います。
雲の輪郭はくっきりとしていて、もくもく感が目立ちます。また雲底にしっかりと陰影ができます。扁平雲とともに、晴れた日の昼間によく見られる雲で、「わたぐも」の名前で親しまれています。
安定した晴天のときの積雲は成長しても並雲どまりで、これ以上大きくならずにくずれていきます。
一方で大気の状態が不安定なときは、さらに大きく成長して、雄大雲(congestus)へと姿を変えていくことがあります。
積雲の並雲が、雨や雪を降らせることはありません。
積雲は成長段階によって扁平雲、並雲、雄大雲の3つに呼び分けられていますが、それぞれの名前が導入されたタイミングが異なります。3つのうち最後に導入されたのがこの並雲(mediocris)で、初めて登場したのは1956年版の国際雲図帳です。
ちなみに扁平雲(humilis)はVincentによって1907年に、雄大雲(congestus)はMazeによって1889年に取り上げられています。
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日本名 |
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国際名 |
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語 源 |
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別 名 |
わたぐも(総称)
つみぐも
ひる雲
晴積雲(総称)
並積雲
普通積雲(旧名)
細長く立ち上がったもの |
塔状積雲 |
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十種雲形
との関連
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巻 雲 |
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巻積雲 |
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巻層雲 |
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高積雲 |
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高層雲 |
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乱層雲 |
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層積雲 |
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層 雲 |
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積 雲 |
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積乱雲 |
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