房状雲の全体的なお話
巻雲、巻積雲、高積雲、層積雲に対して使われる細分類(種)のひとつです。ひとつひとつの雲片は丸くまとまり、ふつう縁はほつれたようになっています。
ときに尾流雲(virga)を伴って、尾を引いたような姿になります。
塔状雲(castellanus)の雲の土台部分が消滅して、雲の塔の部分が房状雲として残ることもあります。
floccusを最初に記述したのはVincent (1903)です。高積雲の一タイプ(Altocumulus floccus)として取り上げられました。その後、巻雲に対しても使われるようになり、国際雲図帳1930年版では、巻雲と高積雲の変種(varieties)として取り上げられています。
今の雲分類表とほぼ同じ形となった1956年版からは 種(specia)のひとつとして位置づけられました。このときから巻積雲に対しても使われるようになり、巻雲、巻積雲、高積雲の3つの雲形の細分類(種)となりました。
2017年版の改訂では層積雲の房状雲の存在が正式に認められ、現在は巻雲、巻積雲、高積雲、層積雲の4つの雲形の細分類(種)となっています。
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日本名 |
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国際名 |
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語 源 |
floccusに由来 |
ラテン語で毛羽立った布
羊毛の房、綿毛の意味 |
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別 名 |
巻雲の房状雲 |
糸玉雲
斑状巻雲(旧名)
羊状巻雲(旧名) |
巻積雲の房状雲 |
斑状巻積雲(旧名) |
高積雲の房状雲 |
綿状高積雲(旧名)
羊状高積雲(旧名) |
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十種雲形
との関連
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巻 雲 |
○ |
巻積雲 |
○ |
巻層雲 |
− |
高積雲 |
○ |
高層雲 |
− |
乱層雲 |
− |
層積雲 |
○ |
層 雲 |
− |
積 雲 |
− |
積乱雲 |
− |
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