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トップページ天気のはなし細分類(種)毛状雲
   
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巻雲や巻層雲のうち、すじがおおむねまっすぐで
先端が曲がったり、余計なこぶがないもの
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毛状雲の全体的なお話
 巻雲や巻層雲に対して使われる細分類(種)のひとつで、雲のすじが、シュッとまっすぐのび、線の形をしているものです。
そのため古くは、線状巻雲、線状巻層雲などとも呼ばれていました。

雲のすじは、おおむねまっすぐです。ただフリーハンドで描いたように、多少曲がったりうねったりすることがあります。

すじの先は筆でサッと払ったような感じになります。塊のような雲がついたり、かぎ針のようにクルンと巻いたりすることはありません。

古くはfilosusと呼ばれて、巻雲と巻層雲のほかにも、巻積雲や高積雲の細分類としても使われました。

1951年により語源が適切なfibratusへと変更され、これを機に、巻雲と巻層雲に対してのみの適用となり、巻積雲や高積雲に対しては使われなくなりました。そして今に至っています。
日本名
毛状雲
もうじょううん
国際名
fibratus fib
語 源
fibratus
ラテン語で繊維の意味
別 名 すじ雲(総称)
巻雲の毛状雲
條雲(旧名)
線状巻雲(旧名)
線巻雲(旧名)
毛状巻雲(旧名)
巻層雲の毛状雲
線状巻層雲(旧名)
通常巻層雲(旧名)
十種雲形
との関連
巻 雲
巻積雲
巻層雲
高積雲
高層雲
乱層雲
層積雲
層 雲
積 雲
積乱雲
各雲形ごとの説明
巻雲の毛状雲(Cirrus fibratus:Ci fib

巻雲の毛状雲は、刷毛や筆でサッと払ったような形をしています。

線はだいたいまっすぐですが、
定規を当てて引いたようなきっちりとした直線にはなりにくく、
普通は、ゆるやかにカーブを描いたり、
フリーハンドで引いたようなふらふらした線になります。

  毛状雲は巻雲を代表するかたちのひとつだけど、
教科書に使えそうな分かりやすい姿のものは
意外に見られないよ

もし、すじが途中で急に折れ曲がったり、
先端がかぎ爪のようになったりしているときは、
毛状雲ではなく鈎状雲(uncinus)と呼びます。

低気圧接近時など、天気が下り坂のときには、
無数の雲のすじが空の広範囲を埋めて、
まるで白くて薄い織物を広げたような姿になることもあります。



巻層雲の毛状雲(Cirrostratus fibratus:Cs fib

巻層雲のうち、繊維状の模様が確認できるものを
巻層雲の毛状雲と言います。

繊維状の模様がはっきりせず、
ぼんやりとして見えるものは霧状雲(nebulosus)とします。

青空とのコントラストが比較的明瞭な巻雲とは異なり、
何となくぼんやりとかすんだような感じになります。
空の広い範囲を覆い、雲の輪郭も曖昧な傾向にあります。

ただ、両者の中間的な形態をしている場合や、
チリや水蒸気などで白っぽくかすんだ空に現れた巻雲など、
判断に迷うようなケースも少なくありません。

巻層雲の波状雲(undulatus)にも少し似ていますが、
波状雲の場合、模様の線は等間隔に並び、
繊維というよりは、薄い紙にしわがよったような質感となります。

毛状雲の特徴は、
巻雲から変化してできた巻層雲(Cs cirromutatus)や、
反対に巻雲に変化しつつある巻層雲でもよく見られます。
2023年5月7日最終更新

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