トップページ身近な気象写真図鑑大気電気象幕電(wildfire)

intro&news
トップページへ
サイト概要
著作権・引用・リンク
プレスリリース

profile&works
わぴちゃん
ふわぴかちゃん
書籍執筆
講演会・観察会情報
調査・研究

sky & weather
雲と空のWeb図鑑
身近な気象写真図鑑
雲と空にまつわる小ネタ
お天気クイズ

plants & nature
草花の小ネタ
わぴちゃんちのお庭
植物分類学研究室
季節を運ぶ生き物たち

BBS & link
リンク集
リンク掲載について


☆わぴちゃんのブログ☆
草花・昆虫、雲の話題など、
「身近な自然の小さな発見」を
テーマに頑張ってます☆★

幕電 【まくでん】
関連する
大気現象記号
電 光
遠くにある積乱雲で雷が発生している時に、雷光によって雲全体が瞬間的に明るく浮かびあがって見えるもの。

別名等 稲光・稲の夫(※初秋の雷を指す)
英 名 
wildfire / sheet lightning


わぴちゃん流
遭遇率
おもな
出現条件
夜間、比較的離れた場所に
発達した積乱雲があるとき。
関連する
現象など
積乱雲
対地放電 雲放電
注意事項 ---
夜間は、かなり離れた場所で発生した雷の光でも
はっきりと確認できるようになります。
そのようなときにしばしば観察されるのが
幕電(wildfire)です。

幕電とは、遠方にある積乱雲がみずから発した電光で、
瞬間的にぼんやりと明るく浮かび上がって見える現象です。



【写真1】無毛積乱雲の幕電(2012年9月11日茨城県五霞町)



【写真2】幕電で浮かび上がるかなとこ雲(2012年9月11日埼玉県幸手市)

幕電は、遠方にある積乱雲による現象のため、
音が聞こえないことも多く、
見晴らしの良い場所に立ったときに
初めて気づくこともしばしばです。

雷鳴(雷の音)の聞こえる範囲は
発雷地点から半径20km程度と言われているよ!


【写真3】長野県内で発達した積乱雲による幕電(2012年8月23日茨城県坂東市)

わぴちゃんの観察では、幕電の色は、
橙色や赤紫色が多いように思いますが、
雪の結晶の研究で有名な中谷宇吉郎博士が、
「東京で緑色の幕電を観察した」という記述を残しており、
条件によっては多様な色彩を呈する可能性があります。



稲光は初秋の幕電のこと

古くは、初秋の幕電を稲光や稲の夫(つま)とも言いました。
特に、雑節の二百十日(9月1日頃)の前後に稲光が見えたときは、
その後の雨によって稲の出来高が上がるため、
「豊作の兆し」として喜ばれたと言われています。

雷の別名の「稲妻(いなづま)」は、
「稲の夫(つま)」が語源と言われているよ。

ちなみに俳句の世界では、雷は夏の季語ですが、
稲妻、稲の夫、稲光は秋の季語となっています。


2014年9月21日最終更新
お仕事のご相談、ホームページへのご意見・ご感想・ご指摘等は、
メールでお願いいたします。当日〜3日以内に返信をいたします。