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草花・昆虫、雲の話題など、
「身近な自然の小さな発見」を
テーマに頑張ってます☆★

氷柱現象(ひょうちゅうげんしょう)

別名霜柱(しもばしら)/氷の花(こおりのはな)
国際通用名:frost flowers/feather frost
わぴちゃん流遭遇率・・・★★☆☆☆(冬季限定)

◆シモバシラ以外の氷柱現象の写真はこちら

初冬に枯れ枝につく白い板状の氷。
初冬、初霜から2-3回目以降の冷え込みの朝、
枯れ枝の根元に、白い薄っぺらな氷がついていることがあります。
これを
氷柱現象、または、白い氷を花に見立てて「氷の花」と言います。


【写真1】シモバシラにできた氷柱現象(2005年12月19日千葉県野田市)

この氷柱現象は、シソ科の
シモバシラ(Keiskea japonica)という植物の
枯れ枝によくできます。シモバシラという植物の名前の由来は、
まさに、枯れ枝に霜柱がつくことから来ています。


【写真2】シモバシラの花(2007年10月18日千葉県野田市)

初冬の早い頃は、シモバシラなどの茎は
一見枯れ枝のように見えてもまだまだ生きており、
道管から地面の水を吸い上げています。
ところが、冷え込みによる冷たい空気に触れると、
この道管の中の水は凍ってしまいます。
水は凍ると体積が増加するので、道管を突き破って、
さらに、茎の表皮も突き破って、枝の外へと成長していきます。
これが氷柱現象です。



最初のうちは、水は茎のかなり上部まで吸い上げられているので、
茎全体に氷の花がつくこともあります。
しかし、氷の花によって道管が破られていくと、
水を吸い上げる力が次第に弱くなり、枝の根もとのみに見られるようになります。

さらに季節が進むと、枝は完全に枯れ、氷柱現象も見られなくなっていきます。
氷柱現象を起こした枝は、氷の花によって、茎の表皮が破られており、
皮がはがれて、中の維管束≪いかんそく≫とよばれる髄がむきだしになっています。


【写真3】氷柱現象末期(2006年1月8日千葉県野田市)


【写真4】氷柱現象によって表皮がボロボロになったシモバシラの枝


氷柱現象は、シソ科植物に多く見られるよ。
身近なものでは栽培種の
サルビア・コッキネアの茎によくつきます。

なお、氷柱現象を起こす植物はシモバシラ以外にもたくさんあります。
それらの詳細はこちらのページをご覧ください




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