トップページ雲と空にまつわる小ネタ雲にみる錯視現象

intro&news
トップページへ
サイト概要
著作権・引用・リンク
プレスリリース

profile&works
わぴちゃん
ふわぴかちゃん
書籍執筆
講演会・観察会情報
調査・研究

sky & weather
雲と空のWeb図鑑
身近な気象写真図鑑
雲と空の小ネタ
お天気クイズ

plants & nature
草花の小ネタ
わぴちゃんちのお庭
植物分類学研究室
季節を運ぶ生き物たち

BBS & link
みんなのけいじばん
リンク集
リンク掲載について


☆わぴちゃんのブログ☆
草花・昆虫、雲の話題など、
「身近な自然の小さな発見」を
テーマに頑張ってます☆★


まず、この写真をご覧ください。

そして、この写真のAとBの部分の断片雲の色を比べてみてください。
たぶん、多くの方がBの方が明るい色・・・と答えるのではないでしょうか。

果たして、本当にBの方が明るい色なのでしょうか?
それを調べるために、Aの断片雲とBの断片雲の色を、
グラフィックソフトのスポイトツールで抜き出し、2つ並べて比較します。

その結果・・・


実は、AとBの断片雲は、視覚的にほぼ同じ色なのです。
では何が違うのか・・・。それは、背景の色です。
Aは、白灰色ベースの雲の下を断片雲が流れているのに対し、
Bは、黒灰色ベースの雲の下を断片雲が流れています。
この背景の色がいたずらして、錯視を起こしていたのです。
そのため、A・B両方の断片雲は、ほぼ同じ色なのにも関わらず、
Bの方が明るく見えたのです。

実験してみましょう。

#999999のカラーコードを使った円を2つ作ります。
これが今の事例の断片雲のモデルです。
そして、これを、1つは、#333333の黒灰色の背景に、
もう1つは、#ccccccの白灰色の背景の上に置きます。



すると、暗い背景(#333333)の上に置いた円は明るく見え、
明るい背景(#cccccc)の上に置いた円は暗く見えますね。
これは、わたしたちの目が錯覚を起こしているためです。

つまり、同じ色に見えている断片雲でも、
白っぽい雲の下を流れれば黒っぽいちぎれ雲に、
黒っぽい雲の下を流れれば白っぽいちぎれ雲に見えるのです。

もちろん、光の微妙な加減で、雲の色は細かく変化しているので、
一概に言うことはできませんが、
雲を観察するにあたっては、目の錯覚のことも考える必要があると思います。

お仕事のご相談、ホームページへのご意見・ご感想・ご指摘等は、
メールでお願いいたします。当日〜3日以内に返信をいたします。